「地震雲が出たら危険」「動物たちが暴れだしたら地震の前兆だ」大昔から日本人を苦しめてきた地震は長年研究の対象として扱われてきました。昔の人たちは日常の様々な現象から地震の前兆を感じ取っていたのです。そのうちの一つに魚の存在があげられます。魚は地震と一体どのように関係しているのでしょうか?
この記事では皆さんのそんな疑問を扱っていきます。それでは解説の方を始めていきましょう!
地震の前兆に魚が打ち上がる!?
地震の前兆として魚が岸に打ち上げられるという話をよく耳にします。現に地震が起こる直前は電磁波が生まれているのではないか?など、地震が発生する前、プレート付近で何かしらのサインが送られている可能性を提唱する研究が数多く存在します。
その中の一つに魚の存在があげられます。この説によると地震の前兆として発生する電磁波を嫌った魚たちが海面に近づき、最終的に岸に打ち上げられたり、漁師に捕らえられたりしているというモノです。
よく主張されていて、皆さんに馴染みぶかい魚は以下の2つです。
- イルカ
- 深海魚
イルカ
イルカはエコーロケーションという特殊な技を駆使します。超音波を発し、その反射音を聞いてどこに自分の好物が泳いているのか、どこに障害物があるのかを把握するのです。そんなイルカが地震の前兆として生じる電磁波を察知しないはずがありません。
音を頼りに生きているイルカにとって強い電磁波は悪魔そのものです。たちまちに方向感覚が狂い、自分がどこにいるのかがわからなくなります。その結果、岸に近づいていることも分からず浜辺に打ち上げられてしまうのです。
2011年にニュージランドで発生したマグニチュード6.1を記録した大地震の2日前に100頭あまりものゴンドウクジラが打ち上げられていたことが確認されています。
また、2014年にマグニチュード8.2を記録した大地震では、その3か月前に400頭以上ものイルカの死体が打ち上げられていることが確認されています。ここまでくると、証拠としては十分すぎるのではないでしょうか?
(ちなみにイルカとクジラは同じ生き物であり、体の大きいものをクジラと呼び、体の小さいものをイルカと呼んでいます。)
深海魚
深海魚とは水深200メートルよりも深い所に生息している魚たちのことを指します。通常人間は200メートルより深い海には潜り込めないと言われています。そのため、普段ならお目にかかれないような珍しい魚ばかりなんです。そんな珍しい深海魚たちの中で特に地震の前兆として扱われている魚たちがいるのですが、一体どのような魚なんでしょうか。
地震の前兆に深海魚が関係しているらしい
地震に深く関係している深海魚として有名なのは主に以下のような魚です。
- リュウグウノツカイ
- サケガシラ
- メガマウス
- ダイオウイカ
リュウグウノツカイ
リュウグウノツカイは地震の前兆に現れる深海魚の中で恐らく一番有名な魚ではないでしょうか?体長は大きく通常3メートル程、長いものになると11メートルもあるそうです。
リュウグウノツカイは体長もさることながら、銀と青色の体に綺麗な赤いヒレが特徴的でとても神秘的な様相を呈しています。その神秘さ故にリュウグウノツカイという名称で呼ばれているんです。
サケガシラ
サケガシラは日本海、日本付近の太平洋200~500メートルに見られる大型の魚です。地震の時に浜に上げられることが多く、サケガシラが浜に上げられたら地震の前兆だと言われています。
そんなサケガシラの体長はタチウオのように細長く、長いものは2メートル以上の大きさになると言われています。また幼魚が2014年になってようやく発見されましたが、稚魚や卵は未だ発見されておらず、謎が多い深海魚です。
サケガシラは頭に溝があることから”裂頭”、立ち泳ぎする姿が川を昇る鮭に似ていたので”鮭頭”とも呼ばれています。
メガマウス
メガマウスはその希少性から幻のサメとして知られています。さらに現代のサメに見られるサメの種類とは大きく異なる顎回りを持つことから古代のサメとしても認知されています。年に一回見られるかどうかと言われている幻の古代魚が浜に打ち上げられた日には地震の前兆なのでは?と疑ってしまう気持ちもうなずけます。
ダイオウイカ
皆さんご存知のダイオウイカ、その存在は未だ謎に包まれています。今までは浜に上げられたダイオウイカの死骸でしか研究されておらず、初めて生きたダイオウイカの映像をとらえたのが2004年とつい最近です。死骸すら珍しいダイオウイカが浜に打ち上げられたら、地震の前兆を疑う声が上がるのもうなづけます。
2018年に打ち上がった魚達は地震の前兆か?
2018年に上記の魚たちがたくさん打ち上げられ、地震を危惧する声が聞こえてきます。一体どんな魚がどのくらい発見されたのでしょうか。
大阪地震前日にリュウグウノツカイが大量に目撃されていた!?
2018年6月18日に起きた大阪地震は震度6弱を記録しました。その前日にリュウグウノツカイがたくさん目撃されていたんです。
リュウグウノツカイ初めて見た!!!
ほとんど損傷ないしめっちゃキレイ
色は抜けとるけどでもこれは胸熱🔥
貴重な体験や!ずーしみありがとう😊 pic.twitter.com/w9Afb96JuW— ヤスのつぶて (@Bi99WqTeG2bswLH) 2018年6月16日
海にリュウグウノツカイがあがってた!
リュウグウノツカイの隣に並ぶっていう夢が一つ叶いました! pic.twitter.com/zNC1VUkgX9— POKETH (@kawamebar) 2018年6月16日
いやいやここ数日でリュウグウノツカイ打ち上げられすぎでしょ。
大阪で地震あったしコレは偶然なのか・・・? pic.twitter.com/atvvfkNB6R— おじすん⚓船撮りマン (@ohzisun) 2018年6月18日
他にも色々な深海魚が多く打ち上げられていますが、地震の前兆として有名な魚は確認されていません。これから日本でマグニチュード9の巨大地震が起こるのでしょうか?
地震の前兆と魚に関する研究では…
現段階では地震と魚の間にある関係は不明です。動物と地震との関係性も不明なのに、ただでさえ研究が難しい深海魚が対象なので当然と言えば当然です。しかし、地震の前触れにたくさんの深海魚やイルカが打ち上げられているのは事実です。
やはりそこには何かしらの因果関係があるのではないでしょうか?今後、研究がドンドン進めば魚と地震との関係性も明らかになると思います。
また地震の前兆は魚やイルカ以外にもたくさんあります。地震の前兆についてもっと知りたいという人はコチラの記事でより詳しく解説しているのでぜひ、参考にしてみてください!