ここでは、富士山の火山噴火の影響について記載します。
富士山から遠い関東圏の方もぜひ読んで火山噴火の影響を知り、対策をしましょう!
過去の富士山の噴火
1707年(江戸時代中期)に富士山で噴火が起きました。この時の年号をとって「宝永噴火」と呼ばれています。2018年現在、一番新しい噴火となっています、もし当時と同じ規模で噴火をした場合、関東圏の広い範囲に火山灰が降りかかります。東京にも数cm〜10cm程度降り積もると言われています。
火山灰は交通網やライフライン、農業、漁業、私たちの健康など幅広く影響を及ぼします。もし、火山が噴火したら、気象庁のホームページなどで降灰情報を入手し、事前に対策をしましょう。
富士山の火山噴火の種類
先ほど、記載した「宝永噴火」などの過去の噴火を振り返ると、火山の噴火は「マグマ流出」と「降灰」の2つのタイプがあります。
マグマ流出
平安時代に起きたと言われている貞観(じょうかん)の噴火はマグマ流出型でした。当時の記述と同じ規模の噴火が起きたら富士山の南に位置する東名高速道路や東海道新幹線も飲みこまれる可能性があると考えられています。
もし、この噴火により、日本の東西が分断されてしまったら経済活動に大きく影響が出るでしょう。
降灰
実は、マグマ流出より甚大な被害を及ぼすのは火山灰です。宝永噴火のように大量の火山灰や軽石が噴火した場合、火山灰は遠くまで拡散し、被害をもたらします。
内閣府が公表している富士山のハザードマップによると近隣の地域である、静岡、山梨、神奈川の麓(ふもと)は50cm以上火山灰が降り積もると言われています。また、都心である東京や横浜の一部の地域でも10cm以上の火山灰が積もると想定されています。
富士山噴火の火山灰による被害
富士山噴火の火山灰による被害は下記のようなことが考えられます。
給水の停止
ダムなどの水道源に火山灰が積もると水道の水の鮮度が保たれなくなり、蛇口から水が出なくなる可能性があります。
交通機能のマヒ
航空機や電車、バスなど交通網は少量の火山灰でも視界が曇ってしまうため運転停止になります。
また、信号機が見えなくなる恐れもあるので、車を運転している方は注意しましょう。
電子機器の故障
火山灰が電子機器の機内に入ってしまうと故障に繋がる恐れが十分考えられます。
皆さんのよく使うスマートフォンも火山灰により故障し、周りの人に連絡が取れなくなるということも考えるので、富士山が噴火した直後はスマートフォンの仕様に注意しましょう。
健康被害
火山灰は私たちの身体に害を及ぼします。例えば、気管支に火山灰が入ると気管支炎になったり、目に入ってこすってしまうと、結膜炎や角膜剥離を引き起こしたりしてしまいます。
また、火山灰により体調を崩す人が1,250万人になると推定されています。
まとめ
富士山の噴火は近隣地域だけではなく、幅広い地域に悪影響を及ぼします。
「私は首都圏に住んでいるから大丈夫!」といった慢心は捨て、富士山の火山噴火対策について考えてみてください。