雷がなっている場合、家や建物中にいれば落雷する心配がなく安全です。しかし、ただ家の中にいれば良いということではありません。ここでは、家にいる時の落雷対策について紹介します。
家に落ちる雷の種類
まずは、雷の知識をつけましょう。家に落ちる雷の種類は大きく分けて、5種類あります。
直撃雷
一般的な落雷です。直接、家や人に直撃し、人の命を奪ったり、機会設備を破損させたりします。
側撃雷
一回、落雷したものが周囲に再び放電する雷です。
誘導雷
どこかに落ちた雷から発生した電流が電線やケーブルなどを伝って家に入ってくる雷です。家電製品が故障する理由の多くはこちらが原因です。
侵入雷
避雷針や近くの電信柱などに落ちた雷が地面に全部逃げずに電線やケーブルに侵入する雷です。
逆流雷
雷サージがアース(電子機器から電気を地面に逃がすための装置)を通じて家電製品に流れ込むことです。コンセントやケーブルで電源がつながっている家電製品が全て影響を受ける可能性があります。特にパソコンなどの精密機器は故障する危険性が他の電子機器に比べて高いです。
落雷が及ぼす家への影響
家の落雷による影響は大きく分けて2種類あります。
建物の被害
落雷による建物の被害は下記のようなものが挙げられます。
- 屋根に落雷し、屋根が破損し、火災が発生する
- 近くに雷が落ち、その衝撃で窓ガラスが割れる
雨が降っているけど、雷により火災することもあります。家の中にいるから安心と思わず、家の外の様子にも常に気を配りましょう。
家財の被害
落雷の大きさは、おおよそ200万〜10億ボルト、電流に換算すると1000〜20万アンペアになると言われています。一般家庭で契約をしている電流は30〜50アンペアなので雷の威力は莫大です。そのため、雷が家に落ちて、コンセントやケーブルなどから逆電流で家電に電流が流れると間違いなく、家電は故障してしまいます。また、たこ足配線などで複数の家電が繋がっていると繋がっている家電全てが故障する可能性もあるので十分に注意しましょう。
雷の被害を抑える方法3選
雷から電化製品を守るためには対策が必須です。ここでは、事前に行う雷対策について記載します。
避雷器を設置する
避雷器とは、落雷などによる異常高圧電流を遮断する機器です。別名「サージアレスタ」「サージアブソーバ」とも呼ばれます。避雷器は分電盤に取り付けることで、他の流入経路に避雷器を取り付けていない場合でも被害を抑えることができます。しかし、取り付けに電気工事士の免許が必須なので、電気工事会社などに依頼して取り付けましょう。
近年では、下記のようにたこ足延長コード等の電源タップに内蔵されている製品もあり、手軽に「雷サージ対策」が出来ます。
このようなものを、誘導雷の流入経路と予測できる所に設置することで誘導雷を防止します。誘導雷の流入経路の具体例はコンセントなどの電源経路、アース線、電話やインターネット回線などの通信線、テレビアンテナなどです。
電化製品のコンセントを抜く
雷の音が聞こえた場合は電化製品の使用を中止して電源を落とし、コンセントを抜きましょう。また、パソコンなどはこまめにバックアップを取っておくと、停電とデータの損失の2つの大作になります。
火災保険や火災共済で対策をする
落雷対策を十分に行っていても100%被害を抑えられるわけではありません。雷による被害を受けてしまった場合に備えて、火災保険や火災共済などに加入することも得策です。落雷による被害のほとんどは、火災保険や火災共済の保障の適用範囲内です。ただし、保険によっては「建物」と「家財」と別れている場合があるので加入している、加入しようとしている保険、共済の詳細について確認しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
「雷がなったらおへそを取られるから隠せ」などと小さい頃から馴染みのある雷ですが、対策をしないと建物、家財と大変な被害を受ける可能性があると認識していただけたら幸いです。
「非常用袋は用意しているけど、雷の対策を取っていない」という方も多いと思うので、これを機に落雷対策を講じてみてください。
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