近年、健康に良いと言われている「カカオポリオフェノール」が含まれているチョコレート。実は、非常食の中にもチョコレート味のクッキーやチューブのチョコレートなど様々なチョコレートが存在しています。今回は、そんな非常食のチョコレートについて紹介します。是非、チョコレートが好きな読者の方はお読みください!
チョコレートって体に良いの?
甘くて人気の高いお菓子、チョコレート。しかし、甘いのでチョコレートを食べることが不健康と思っている方も多いのではないでしょうか?まず、ここでは、チョコレートの誤解を解くためにチョコレートの6つの効果について紹介します。
血圧低下
カカオポリフェノールは、血管の壁に生じている炎症を軽減する作用を持っています。そのため、炎症によって血管が詰まり、狭くなることが原因で起こる高血圧を緩和する効果を持っています。
動脈硬化予防
日本人の死因の上位に上げられる生活習慣病である虚血性心疾患や脳卒中。これらの病気は、動脈硬化が原因であると言われています。動脈硬化はLDL(悪玉)コレステロールが活性酸素の影響を受けて酸化してしまい、それが動脈に悪影響をあたえるというものです。この、動脈硬化を防いでくれるのがカカオポリフェノールです。カカオポリフェノールはLDLコレステロールの酸化を防ぐ働きがあることが明らかにされ、動脈硬化予防とカカオポリフェノールの関係については現在も研究がなされています。加えて、カカオポリフェノールの血液の流動や血管をしなやかにする作用についても研究が行われています。
美容効果
肌の老化を促進させると言われる「活性酸素」。そもそも、「活性酸素」とは何でしょうか?「活性酸素」とは呼吸で吸い込む「酸素」のうち、数パーセントが酸化したものを「活性酸素」と言います。この活性酸素の働きを抑える抗酸化作用をもつ栄養素がカカオに含まれているポリフェノールです。カカオに含まれるポリフェノールは、お茶などにも含まれている低分子のフラボノイド類であるカテキンやエピカテキンなど多く含まれています。つまり、ポリフェノールを多く含むチョコレートやココアには、活性酸素が体内で引き起こす多くのお肌のトラブルを防止してくれる可能性があります。
アレルギーの効果
ウイルス、細菌などは外界から体内に侵入してくる危険な病原体です。生き物の身体は、これら外敵の侵入を阻止するための免疫システムを備えています。しかし、我々を病気や有害な異物から守ってくれる免疫システムも過剰に働くと、体に害がないハウスダスト(ダニの死骸など)や花粉に対しても反応してしまい、アレルギー症状が現れます。ここで、カカオポリフェノールの登場です。チョコレートに豊富に含まれるカカオポリフェノールが、抗アレルギー効果を示すことが、さまざまな実験によって明らかにされてきました。
脳の活性化
脳の活動を支えている代表的な栄養分が BDNF(Brain-derived neurotrophic factor)です。BDNFは脳由来神経栄養因子と呼ばれるタンパク質の一種で、神経細胞の発生や成長、維持や再生を促してくれます。脳内で記憶を司る「海馬」に多く含まれていて、そこで神経細胞の動きを活発化させることが期待されています。そのことから、“脳の栄養”と呼ばれることもあります。私たちは誰しも年を取ります。加齢による認知機能の衰えは、やがて記憶や学習能力を奪うでしょう。それに対抗する有効な手段のひとつとして期待されていることがBDNFを増やすことです。その方法として、注目されている手法が高カカオチョコレートの摂食です。愛知県蒲郡市、愛知学院大学、(株)明治によって実施された「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」では、高カカオチョコレートに含まれる高濃度のカカオポリフェノールが脳の血流量を増やし、BDNFを含む血流の増加によって認知機能を高める可能性が見つかりました。
便秘の改善
厚生労働省の調べによれば、日本国内で便秘に悩む人は480万人にのぼり、そのうち約320万人が女性となっています。その傾向は20代〜60代まで続き、若年層のみならず幅広い年齢層で問題化しています。便秘状態はイライラや不快感、下腹部の張りや腹痛につながるなど心身に悪影響を及ぼします。また、便秘が引き起こす肌あれは、女性にとって生活の質(QOL)を下げる要因とも言えるでしょう。さらに、近年は国内で大腸がんの死亡率が急増しており、その原因のひとつに便秘があげられます。このような背景もあり、「便通改善」に働く成分に注目が集まっているのです。その、便通を改善してくれるのがカカオプロテインです。カカオプロテインとは、カカオポリフェノールと同じく、チョコレートのカカオに含まれる成分。プロテインという名の通り、タンパク質の一種で、アルカリ水溶液を用いることで抽出に成功しました。難消化性のカカオプロテインの抽出は世界で初めての事例であり、実証実験を進めるうえでも重要なポイントになりました。
チョコレートを食べる際の注意点
忘れてはいけないのが、「食べすぎ」と「チョコレートの種類」です。あくまでも、チョコレートは体に健康に近づけてくれるサブ的な食品です。甘いチョコレートは砂糖などの糖分が多く含まれているため太りますし、「ホワイトチョコレート」はカカオポリフェノールなどの含有量が少ないため、上記に挙げた効果が出にくいです。あくまでも、「適量」を食べるということを留意していただければ幸いです。
なぜ、チョコレートは非常食として役に立つ?
日本には大福やどら焼きなどの和菓子やビスケットやケーキなどの洋菓子など様々なお菓子があります。では、なぜ数あるお菓子の中でチョコレートが非常食に向いているのでしょうか?ここでは、チョコレートがなぜ非常食に向いているか簡単に説明します。
少量でカロリーが豊富
大手お菓子メーカー、ロッテや明治が販売している板チョコは1枚(約50g)で約280kcalあります。ご飯お茶碗一杯分(140g)が235kcalなのでほぼご飯1杯と同じカロリーを板チョコで摂取することができます。また、かさばらず持ち運びも容易です。
リラックス効果がある
チョコレートにはカカオポリフェノールやカカオプロテインだけが含まれているわけではありません。実はテオブロミンという成分も含まれています。テオブロミンはリラックスさせる効果や心身を回復できる効果もあるので非常時には重宝します。
非常食のチョコレートは溶けない?
正直、皆さんが食べている「板チョコ」や「生チョコ」は気温28度を超えると溶けてしまう傾向があります。秋や冬だと心配ないですが、春や夏だと溶ける心配があります。また、自然災害はいつ起こるか分からないので溶けやすいチョコレートを非常食として常備することは少々リスクがあるでしょう。「災害時にもチョコレートを食べたい」と思っている方は「チョコレート味」のお菓子はいかがでしょうか?例えば、非常食で最近話題に上がっている「えいようかん」にはチョコレート味が出ました。また、中にはチューブ入りのチョコレートというものもあります。
非常食ではないですが、チョコレートの周りが溶けにくいようにコーディングされた「M&M」や「マーブル」、チョコレートが入った「ビスケット」や「クッキー」などは溶ける心配がないので家に常備しておけばいざとなった時に食べることができます。あくまでも、非常食ではないので賞味期限や消費期限、保存する環境には注意を払いましょう。
楽天市場でも非常食のチョコレートは買える?
非常食のチョコレートは楽天市場ではもちろん、Amazonでも購入することが可能です。参考程度に下記に非常食のチョコレートについて紹介します。下記の画像以外にもチョコレート味のえいようかんなどもあるので、是非チョコレート、またチョコレート味の非常食を探してみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?非常食だけではなくて、登山家の方も持ち運ぶと言われているチョコレート、チョコレートには様々な効果があり、また様々な場面で重宝されることが分かっていただければ幸いです。